- 2025/07/22 掲載
ユーロ圏債券、5月の域外投資家の純流入額が970億ユーロに=シティ
[ロンドン 21日 ロイター] - 満期が1年を超えるユーロ圏債券の5月の域外投資家からの純流入額が970億ユーロとなり、月間としては2014年以降で最大だったことが、欧州中央銀行(ECB)の統計に基づく米シティバンクの調査で分かった。米国からの資産流出でユーロ資産が恩恵を受けていることを裏付けた。
トランプ米大統領が貿易や安全保障を巡って長年の同盟国と対立し、自身が求める早急な利下げに応じない米連邦準備理事会(FRB)を攻撃する中で、米国債は今年に入ってから安全資産としての地位への懸念が高まっている。
シティバンクのアナリストらは顧客向けのノートで「これはドル資産からの代替の可能性がある」との見解を示した。2025年の金融市場では米国資産から欧州資産への移行が大きな焦点となっており、投資家はこうした動きがどの程度具体化しているかを示すデータを探っている。
ユーロ圏債券は米債券よりも安定的に取引されており、米国債30年物の利回りはトランプ氏が貿易相手国への「相互関税」の導入を発表した4月2日以来40ベーシスポイント(bp)上昇したのに対し、ドイツ国債30年物は上昇幅が20bp弱にとどまった。
シティバンクのアナリストらは、4月は域外投資家からのユーロ圏国債の純流出額が120億ユーロだったのを踏まえ、ユーロ資産への資金流入が確固たるものなのかどうかの「結論を出すには、8月18日に発表される6月の統計に注目したい」と語った。
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