トルコ格付け「Ｂａ３」に引き上げ、金融政策の信頼性向上＝ムーディーズ

[２５日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは２５日、トルコの格付けを「Ｂ１」から「Ｂａ３」に引き上げた。金融政策の信頼性向上や物価上昇率鈍化、経済不均衡の縮小を理由に挙げている。

ムーディーズは「格上げは効果的な政策決定、とりわけインフレ圧力を持続的に和らげる金融政策を中央銀行が順守する姿勢の強まりを反映している」と述べた。

ただ格付け見通しについては、継続中の政策のプラス効果となお根強く残る政治的・対外的リスクのバランスを反映する形で「ポジティブ」から「安定的」に変更された。

トルコではエルドアン大統領が２０２３年に再選された後、経済政策が正統的な路線に戻り、インフレ退治と通貨リラ安定のために政策金利が急速に引き上げられ、融資の伸びが抑え込まれた。

１年前に７２％だった物価上昇率は今年６月時点で３５％に減速している。

一方格付け会社フィッチは２５日、トルコの格付けを「ＢＢマイナス」、格付け見通しを「安定的」にそれぞれ据え置いた。