- 2025/07/28 掲載
ブラジル化学品企業、トランプ関税巡り注文キャンセル相次ぐ
[サンパウロ 25日 ロイター] - トランプ米大統領が8月1日からブラジルからの輸入品に50%の関税を課すと表明したことを受け、同国の化学製品企業は相次ぐ契約キャンセルに見舞われている。
ブラジルの化学品業界団体アビキムのアンドレ・コルデイロ代表は25日、トランプ氏の発表以来、ブラジルが米国の農業部門に供給している肥料製造用の特定の樹脂や化合物の輸出注文がキャンセルされているとし、「これらの決定は基本的に、関税が実際に適用されるとの見方が背景にある」と述べた。
コルデイロ氏によると、ある企業は対米輸出契約を全てキャンセルされたという。また、売り手が注文に対して確保していた輸出融資が後に取り消されるケースもあった。
同氏は影響を受けた輸出業者の名前を挙げることは控えた。
石油、鉄鋼、機械、農産物の生産など、ほぼ全ての産業が製造工程で化学品を使用しているため、関税に関連する損失は直接的な輸出にとどまらないという。
コルデイロ氏は、化学企業は輸出ビジネスを失いつつあるだけでなく、米国市場に製品を輸出している国内顧客への販売も失いつつあると述べた。
アビキムは、ブラジル化学部門の対米貿易収支が79億ドルの赤字となっていることから、関税は不当だと指摘する。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR