- 2025/10/03 掲載
システム障害続くアサヒGHD、手作業で「注文取」 小売店などに影響
[東京 3日 ロイター] - サイバー攻撃でシステム障害が発生したアサヒグループホールディングスは、取引先を訪問するなど手作業で注文を受け付け、商品を出荷している。しかし、さばける量が限られ小売店などに影響が出始めている。
アサヒでシステム障害が発生したのは9月29日朝。広報担当者によると、酒類以外の飲料や食品について電話や取引先を直接訪問し、受注を続けている。注文は紙などで管理し、出荷につなげているという。
ビールなど酒類は10月1日のみ手作業で受注。2日以降は商品の出荷を優先しているという。今後の受注については検討中としている。
しかし、受注できている量は通常時と比較すると大幅に少なく、コンビニエンスストアなどに影響が広がりつつある。
セブン-イレブンを手掛けるセブン&アイ・ホールディングスによると、アサヒの「スーパードライ」や「三ツ矢サイダー」、アサヒとの共同開発商品の出荷がストップしている。在庫状況は店舗ごとに異なるが、品薄になった時に備え掲示物を準備しているという。
ローソン広報によれば、アサヒの食品、飲料、酒類に3日以降、品薄の状況が出てくるとみている。代替商品で対応できるかどうかを調整中としている。
ファミリーマートは2日、プライベートブランド「ファミマル」のペットボトル飲料の一部商品が店頭で品薄になったり、欠品したりすることを想定していると発表した。
ビール大手3社は一部地域で共同配送を実施しており、サッポロホールディングスはアサヒの倉庫に保管してあった商品の出荷に影響が出た。サッポロによると、現在は解消されたという。キリンホールディングスは「現時点で大きな影響はない」(広報)としている。
アサヒによると、システム障害が復旧するめどは立っていない。身代金要求型ウイルスのランサムウェアの可能性も含め、捜査当局に相談しているという。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR