- 2025/10/08 掲載
午後3時のドルは一時152.64円、8カ月ぶり高値 高市氏勝利後の円安続く
[東京 8日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の152円前半で取引されている。高市早苗氏の自民総裁選勝利を受けて円が売られる流れはきょうも変わらず、ドルは一時152.64円まで上昇し、8カ月ぶり高値を更新した。
円はこの日も売りが先行した。高市氏の勝利で10月にも実施の可能性があると見られていた日銀利上げ観測が冷え込んだこと、積極的な成長支援策がリスクオン的な円安圧力を高めるとの見方などから、円が売られる流れが続いた。
円安圧力は対ドル以外にも一段と広がり、ユーロは177円台、スイスフランも190円台を付けて、ともに最高値を更新した。豪ドルが昨年11月以来の100円乗せとなったほか、ポンドは204円台と1年3カ月ぶり高値を更新した。
みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏は、週初来の急速な円安について、高市氏から金融・財政政策に関する明確な発信がないことが、市場の思惑を助長していると指摘する。
「もし高市氏から、中央銀行には独立性があり、金融政策は日銀が決定する、といった趣旨の発言でもあれば、思惑は急速にしぼんで、円が買い戻される可能性がある。期待先行で動いている状態だ」という。
一方、アジア市場では円よりニュージーランド(NZ)ドルが大きく売られ、1か月半ぶり高値の88円前半から87円半ばまで急落した。NZ準備銀行(中央銀行)がこの日実施した利下げ幅が0.5%と、予想を上回る大幅な引き下げとなったことが響いた。
声明で追加引き下げを示唆したことも、売りにつながったという。ウエストパック銀行は、11月会合で0.25%の追加利下げを実施すると予想している。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 152.38/152.42 1.1616/1.1618 177.05/177.06
午前9時現在 152.04/152.08 1.1652/1.1653 177.19/177.20
NY午後5時 151.90/151.91 1.1655/1.1658 177.06/177.08
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