- 2025/10/10 掲載
5年後の物価予想、「上がる」は84.8%で6年ぶり高水準=9月日銀調査
[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に発表した「生活意識に関するアンケート調査」(第103回<2025年9月調査>)によると、5年後に物価が「上がる」と予想する回答者の割合は84.8%となり、6月の前回調査の83.1%を上回った。2019年9月調査以来の高水準。コメなど食料品の価格高騰が続く中、家計の中長期の予想インフレが上昇している可能性が示唆された。
「5年後の物価が現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うか」の問いに対する回答は、平均値が10.0%上昇、中央値が5.0%上昇だった。平均値は06年9月以降で最高。5年後の物価が上昇すると考える理由としては「最近物価が上がっているから」との回答が引き続き最も多く、81.6%となった。
1年後の物価が「上がる」と予想する回答者の割合は88.0%となり、こちらも前回の85.1%を上回った。08年6月調査以来の高水準。1年後の物価の数値予想では平均値が11.9%上昇、中央値が10.0%上昇。平均値は前回を下回った。
日銀は2%の物価安定目標の実現には家計や企業のインフレ期待の高まりが重要と位置付けており、同アンケートは家計のインフレ期待の動向を把握する指標の一つとなっている。調査期間は8月1日から9月3日。
アンケートではこのほか、先行きの地価動向について、「上がる」との回答が増える一方で「下がる」との回答が減った結果、地価見通しDIがプラス32.9となり、06年9月以降で最高となった。
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