• 2026/06/25 掲載

AIファーストと“相性最悪”の会社とは?導入が裏目に出る「3つの特徴」

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生成AIの普及とともによく聞くようになった「AIファースト」という言葉だが、単にこの言葉を掲げるだけでは、巨額のAI投資も不十分だ。実践的な「AIファースト」を叶えるためには、組織文化そのものを変える必要がある。ガートナーの藤原恒夫氏が、目指すべき具体的な姿について、必要となる「5つの柱」を通して解説する。
執筆:ビジネスライター 和地 慎太郎(わち・しんたろう)

ビジネスライター 和地 慎太郎(わち・しんたろう)

東北大学大学院応用化学専攻修了。大手製造業を経て自治体に勤務し、大学での産学連携業務も経験。現在はビジネス分野を中心に取材・執筆。導入事例、記事広告、技術紹介、セミナー記事、SEO記事、法令解説記事などのほか、企業向けコンテンツ制作にも携わる。理系・技術職出身で、環境分野(脱炭素・廃棄物・水質)に強み。脱炭素アドバイザー(環境省認定)、公害防止管理者。著書に『ビジネス教養として知っておくべきカーボンニュートラル』(ソシム)。

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ガートナー
ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト
藤原 恒夫 氏

AIブームで一人歩きしている「あの言葉」

 生成AIの普及により、AI活用は単なる業務効率化の段階から、経営や組織そのものを変革するフェーズへ移りつつある。こうした中で注目されているのが、AIを前提にビジネスを設計する「AIファースト」という考え方である。

 この「AIファースト」という言葉だけが、独り歩きしている現状があると話すのは、ガートナー ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト 藤原 恒夫氏だ。

「『何とかファースト』と言えばうまくいくと思っている人たちが非常に多いです。大事なのは、何をもってAIファーストとするのか、きちんと定義することです」(藤原氏)

 藤原氏によると、ガートナーでは、AIファーストを「AIから得られるメリットを最大化する目的で、あらゆる意思決定や投資の中核的な部分において、AIが常に検討され、他の選択肢に照らして十分に調査された上で、最も有用である場合に活用される」と定義しているという。

 AIを単なる追加機能として扱うのではなく、意思決定や投資、オペレーション戦略を検討する段階から、AI活用を選択肢に含めて判断していく。一方で、何にでもAIを使えばよいわけではない。こうした姿勢が根付いた組織文化を「AIファースト・カルチャー」と呼ぶ。

 従来、企業の意思決定は経験や勘に依存する傾向が強かった。しかし、グローバル競争の激化やテクノロジーの進化によって、データを基に判断する「データ・ドリブンな文化」へと変化してきた。そして今、生成AIの登場によって「AIファースト・カルチャー」への移行が加速している。

 「企業は組織のマインドセットとオペレーティング・モデルを根本から見直す必要に迫られています」と藤原氏は説明する。リーダーには、AIファースト・カルチャーを組織に取り入れ、文化として築き上げていく役割が求められている。 【次ページ】AIファースト実践に向けた「5つの柱」
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