- 2025/10/15 掲載
「エドテック」で教育現場支援=働き方改革、政府も後押し
デジタル技術で教育現場を支援する「エドテック」の取り組みが注目を集めている。教員の過剰労働が社会問題化する中、働き方改革を支援するサービスが相次ぎ登場。政府も補助金などを通じて学校と民間企業の連携を後押ししている。
エドテックは「エデュケーション(教育)」と「テクノロジー(技術)」を組み合わせた造語で、野村総合研究所によると、その市場規模は2021年度から27年度にかけて約1.4倍の3625億円に拡大する見通し。
学校用品などを扱うアスフィール(甲府市)は、保護者への連絡や部活動の集金などを一括管理できる「部活アプリ
クラブマネージャー」を提供している。業務予定表の作成など教員の事務作業は月平均170分短縮。子どもたちが自らの目標などを書き込めるほか、学校外のコーチらも使うことができ、担当者は「地域を巻き込み先生の業務の効率化につなげたい」と話す。
マイクロシミュレーション(東京)が開発したデジタル採点システム「testus(テスタス)」は、人工知能(AI)技術で生徒の理解度なども分析。一時的な成績評価だけでなく、中長期的に生徒の学習と成長をサポートする。
文部科学省によると、23年度の中学校経費のうち民間サービス利用費を含む「教育活動費」は4%強にとどまる。民間サービスの導入に消極的な、学校側の「自前主義」も背景にあるとされる。
経済産業省は産学連携を促すため、サービスを提供する民間企業を補助金で支援。今年7~8月には全国5カ所で教育関係者向けに民間サービス体験会も実施した。同省担当者は「学校中心の仕組みから産業界との連携を通じた仕組みにシフトしたい」と話している。
【時事通信社】 〔写真説明〕「部活アプリ
クラブマネージャー」の画面イメージ(アスフィール提供) 〔写真説明〕「部活アプリ
クラブマネージャー」の使い方についてレクチャーを受ける生徒たち(アスフィール提供)
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