- 2025/10/15 掲載
米大手行、トランプ政権による資本要件緩和を楽観視
[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米大手銀行業界では、資本要件に関してトランプ政権がバイデン前政権の厳格化路線を転換して緩和を進めると楽観視する声が広がっている。
業界は既に、銀行監督検査の縮小や非公開の懲戒通知見直し、銀行合併に対するより友好的な姿勢といった形で金融規制面での幾つかの要望がかなえられた。
こうした中でゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は14日の決算発表後のアナリスト向け電話会議で「規制はわれわれの競争ポジションを著しく改善する方向に進んでいるのは間違いないと思う」と語り、年内から来年前半にかけて規制環境の「非常に明確な構図」が手に入るだろうとの見通しを示した。
さらにソロモン氏は、資本バッファーの要件が緩めば、ゴールドマンは成長分野に資源を再配分できると付け加えた。
シティグループのマーク・メーソン最高財務責任者(CFO)は米連邦準備理事会(FRB)による直近のストレステスト(健全性審査)を踏まえて資本目標を引き下げると表明した。
シティは国際的な銀行規制「バーゼル3」の最終化を含め、他のルールがどうなっていくかを見守っているところで、メーソン氏は電話会議で「当行と業界の金融安定性については極めて満足している。われわれは十分な資本と強固なバランスシートを持っている」と強調した。
また「資本要件をより全体的に俯瞰(ふかん)し、政治家や当局の気持ちに目を向けると、規制環境は適切な方向にあるように見える」と述べた。
JPモルガン・チェースのジェレミー・バーナムCFOもアナリストに「関係省庁は十分に協力しており(規制整備への)切迫感があるので、われわれは勇気づけられている」と話した。
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