• 2025/10/15 掲載

米2社破綻で信用市場に警戒感、「ゴキブリは他にも」とダイモン氏

ロイター

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Nupur Anand Tatiana Bautzer Manya Saini

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米修理・交換用自動車部品メーカーのファースト・ブランズと、米サブプライム自動車ローン会社のトライカラー・ホールディングスが9月に相次いで破綻したことで、米金融業界では信用市場のストレスが他にも広がっているのではないかとの警戒感が浮上している。ただ金融各社は米国の借り手について、信用の質は堅固だとの見方を示した。

JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、ブラックロックなどの金融大手幹部が決算発表後の投資家・アナリスト向け電話会議で、こうした見解を述べた。

JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は14日、「ゴキブリが1匹いたら、おそらく他にもいるものだ。だから皆、事前に警戒すべきだ」と発言。「2010年以降、信用市場はほぼ一貫して強気相場が続いている。(中略)こうした状況が行き過ぎを生んでいる可能性を示す初期兆候だ。景気後退が起これば、さらに多くの信用問題が発生するだろう」と述べた。

JPモルガンは第3・四半期にトライカラーの破綻に関連して1億7000万ドルの減損処理を行った。ダイモン氏は「こうした事態が発生した時は、あらゆる問題、あらゆる領域、発生メカニズムを徹底的に検証し、再発防止に努めるのが当然だ」と語った。

2社の破綻を受け、市場では問題のある借り手に対する金融機関のエクスポージャーが精査されている。ジェフリーズやUBSなどの大手はここ数日、ファースト・ブランズへのエクスポージャーを開示し、影響は限定的で潜在的な損失は「容易に吸収可能」だと説明した。

ブラックロックのマーティン・スモール最高財務責任者(CFO)は「借り手の信用力が全体的に高いと認識している。シンジケートローン市場でさえ、デフォルト率は低下している」と指摘。2社の破綻は「特異なストレス」であり、「資産担保融資や消費者信用に広範なストレスがかかっているようには見えない」と話した。

ゴールドマン・サックスのデニス・コールマンCFOは「担保資産については継続的なモニタリングと報告によるデューデリジェンス(資産査定)を実施している」述べ、ゴールドマンはファースト・ブランズとトライカラーに対する債権を有していないと強調した。

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