• 2025/10/16 掲載

インタビュー:日本株で首位狙う、米ジェフリーズと事業統合 「ピース埋まる」=SMBC日興証社長

ロイター

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Miho Uranaka

[東京 16日 ロイター] - SMBC日興証券の吉岡秀二社長は、ロイターとのインタビューで、日本株ビジネスで国内首位を狙う考えを明らかにした。米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとの事業統合を通じ「世界水準の日本株ビジネス」を構築する。両社の顧客基盤やリサーチ力、取引プラットフォームを融合することで、グローバル市場へのリーチを広げ、株式・M&A両面で競争力を高める狙いだ。

三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)はグループの三井住友銀行(SMBC)を通じて2021年からジェフェリーズへの出資を段階的に進めてきた。今回最大1350億円を追加出資し、最大20%まで経済持分を引き上げる。同時にSMBC日興証券とジェフリーズの日本株関連事業を統合することを決めた。

吉岡氏は、国内での販売力とリサーチに強みを持つSMBC日興と、海外機関投資家の顧客基盤やグローバルなリサーチ力に優れるジェフリーズが組むことで、日本株ビジネスにおける「足りないピース」が埋まると語った。

ジェフリーズの株式の電子取引システムを活用するなどして法人向け営業やトレーディングなどのセカンダリー事業を強化し、株式の引き受けやM&A(合併・買収)などのプライマリー業務にも連携を広げていく。さらにSMBCも加わることで、財務基盤を生かしたデリバティブビジネスなどの展開力が一段と高まるという。

吉岡氏は、こうした「相乗効果が見えていたからこそ、通常のパートナーシップを超え、一体運営に踏み込む判断をした」と話す。グローバル拠点となる新会社にはSMBC日興が6割、ジェフリーズが4割出資する。同社が主体的に事業運営を行うが、相乗効果を確実に生み出すため、ジェフリーズの強いコミットメントを示す形にしたいとの考えから、出資比率にはこだわったと説明した。

SMBC日興証券は再編を重ね、現在の体制を築いた。1999年に米シティグループと合弁で投資銀行機能を強化したが、リーマン・ショック後の2009年にSMFG傘下で再出発。米国市場で債券資本市場(DCM)分野を拡充する一方、海外投資家などへのリーチには限界があり、グローバルネットワークの拡大と大型ECM(株式資本市場)案件や国境を超えるM&A対応が課題となっていた。

日本株高が続き世界の関心が高まる中、吉岡氏は、日本株事業は証券会社の「一丁目一番地」と位置づけ「ジェフリーズのエクイティの力が加われば、1位を目指す以外ない」と意欲を示した。

※インタビューは7日に実施しました。

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