- 2025/11/18 掲載
FRB追加利下げは慎重に、金利「中立水準」に近づく=ジェファーソン副議長
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は17日、FRBの政策金利は景気を刺激もせず冷やしもしない「中立水準」に近づいているため、追加利下げは「ゆっくりとした」ペースで進めていかなければならないと述べた。
ジェファーソン氏はカンザスシティー地区連銀主催のイベントでの講演で、FRBが10月の連邦公開市場委員会(FOMC)で決定した0.25%ポイントの利下げについて、労働市場に対するリスクが高まる一方で、インフレを巡るリスクがやや低下したことを踏まえると適切だったとの考えを示した。
その上で「現在の政策スタンスは依然としてやや引き締めだが、景気を刺激も冷やしもしない中立水準に近づいている」と指摘。「リスクのバランスが変化していることを踏まえ、(政策金利が)中立金利に近づいているときは慎重に歩を進めなくてはならない」と語った。
その上で、企業の間で人工知能(AI)が新規に採用する人材の代替になり得るのか見極めようと採用に慎重になる動きが見られる中、「労働市場は足元で幾分か鈍化している」と指摘。経済政策全般の先行きを巡る不確実性も大きいとし、「こうした状況がどの程度続くのか見極めるのは難しい」と述べた。
このほか、米連邦政府機関が一部閉鎖されていたことで政府の経済指標の発表が滞ったことに言及し、「12月9─10日の次回FOMCまでに、どの程度の政府発表の経済指標を確認できるかはいまだに分からない」と述べた。
FRB当局者の間でインフレリスクの水準のほか、労働市場が状況を巡り見方が分かれており、追加利下げの必要性を巡る見解は一致していない。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR