- 2025/12/24 掲載
サッポロ、KKR・PAGに不動産子会社を売却 取引価格4770億円
[東京 24日 ロイター] - サッポロホールディングスは24日、不動産事業を担うサッポロ不動産開発に投資ファンドのKKRやPAGが出資すると発表した。来年6月に51%を出資し、サッポロ不動産開発は連結子会社から外れる。取引価格は4770億円。
KKRとPAGが出資する合同会社が2028年6月に29%、29年6月に20%を追加出資し、100%出資とする。サッポロHDは、不動産事業の売却により経営リソースや資金を本業の酒類事業の成長に充て、中長期的な企業価値を高める方針。資本導入で得た資金は、財務基盤強化や株主還元充実の原資に活用するとしている。
連結配当性向30%以上としてきた配当水準について、自己資本配当率(DOE)3%以上を目安に、2030年までに4%を目指すとの方針に変更する。25年12月期の期末配当から適用する。
サッポロ不動産開発が保有する「恵比寿ガーデンプレイス」(東京・渋谷、目黒)の株式30%やGINZA PLACE、サッポロガーデンパーク(札幌市)の一部は取引対象外とし、引き続き顧客接点・ブランド体験強化を通じた酒類事業の価値向上に活用するとしている。事業分類も不動産事業から酒類事業に移管する。
今回の売却の背景には、サッポロHDが物言う株主である米投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズから資本効率の改善や不採算事業の見直しなどを求められていた経緯がある。3Dは不動産事業の分離を提言していた。
サッポロHDは、来年7月に傘下のサッポロビールを吸収合併した上で、社名をサッポロビールに変更する。
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