- 2026/01/16 掲載
アマゾン、欧州内データ保管のクラウドサービス開始 デジタル主権巡る不安解消へ
[フランクフルト 15日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムのクラウド部門AWSは15日、欧州域内にデータを保管する形でのクラウドサービス「欧州主権クラウド」を開始したと発表した。欧州連合(EU)当局や欧州企業の間に広がっていた、米企業によるデータセキュリティーへの不安感を払しょくする狙いだ。
AWSによると、欧州主権クラウドのデータセンターは物理的、法的双方の面で同社の他の地域のインフラから切り離される。
AWSドイツのマイケル・ハニシュ最高技術責任者(CTO)は、EUがより広域のインターネットから遮断されたり、米国がソフトウエア輸出を禁止したりした場合でも、このサービスが継続できるよう設計されている、とロイターに語った。
米国では2018年に第1次トランプ政権が、国外データにも米政府のアクセスができるように定めたクラウド法を制定。トランプ大統領が2期目に就任して以降は、デジタル政策でより介入色を強めており、欧州ではこのクラウド法を巡る懸念がさらに高まっていた。
ドイツのデジタル業界団体が実施した調査対象の企業の3分の2は、クラウド事業者を選ぶ際に「欧州にデータセンターがあること」を決定的な要素とみなしている。また82%が、より競争力のある欧州の事業主体を求めていることも分かった。
同国のウィルトベルガー・デジタル相は、デジタル主権とは孤立ではなく「真の選択肢」を意味すると強調し、欧州は「顧客」から「共同開発者」へ進化しなければならないと訴えた。
ハニシュ氏によると、欧州主権クラウドの最初のデータセンターは、ドイツの首都ベルリンを囲むブランデンブルク州に建設中で、同国やその他の欧州諸国にも追加の建設が計画されている。総投資額は78億ドルを超える。
AWSの説明では、欧州主権クラウドはドイツ企業が運営・監視に従事し、その経営陣と諮問委員会はEU市民で構成する。ハニシュ氏は、最終的には全ての従業員がEU市民権を持つことが求められると付け加えた。
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