• 2026/01/24 掲載

営業社員に監視届かず=プルデンシャル不正、30年超野放し

時事通信社

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外資系生命保険大手のプルデンシャル生命保険で発覚した顧客からの金銭不正受領は、30年以上も野放しにされていた。報酬を目当てに顧客との関係を「密室化」する悪質な営業社員への監視が行き届かなかった。関与した社員、元社員が100人を超える異例の不祥事で、今後の新規契約獲得や既存契約の維持に悪影響が生じるのは必至だ。

「金銭に過度な執着を持つ人間を引きつける」。23日の記者会見で、来月社長に就任する得丸博充取締役は新規契約を重視した報酬制度の欠陥を認めざるを得なかった。

不正受領は、米国本社が日本法人を設立した1987年からわずか4年後の91年に始まった。生保業界内からも「あり得ない事態だ」(大手生保関係者)と、驚きの声が上がる。

2023年ごろには複数の不正が明らかになっていたが、プルデンシャル生命は個別対応に終始した。「構造的な問題」(間原寛社長)と認識し、ようやく全社的な調査に着手したのは24年6月に詐欺容疑で逮捕者を出した2カ月後。対策が後手に回ったのは明らかだ。

不正の背景として、「ライフプランナー」と呼ばれる営業社員が富裕層の顧客と親密な関係を築き、保険販売にとどまらず幅広く資産形成を提案するビジネスモデルが挙げられる。成果を残した営業社員には独立性と自主性が認められていた。

得丸氏はこうした顧客との関係性を「密室化」と表現し、報酬制度と並ぶ不正の温床だったと指摘した。引責辞任する間原氏は、特に高業績を挙げる社員やベテラン社員に対して「管理が希薄になり、一貫性や規律性に乏しかった」と監督の甘さを悔いた。

金融庁は「大変遺憾であり、厳正に確認していく」とコメント。社内に不正がまん延していたと疑われる事態を重く見ている。ある生保業界関係者は「金融庁が業務停止命令を出すこともあり得るのでは」と、冷ややかな視線を向ける。

死亡保険などプルデンシャル生命の保険を複数契約している東京都内の自営業女性(29)は不正発覚後、「まずい会社だと知って怖くなった」と、解約を検討している。同社は報酬制度を見直すビジネスモデルの転換を打ち出したが、具体化はまだこれから。信頼回復の道筋は見えない。

【時事通信社】 〔写真説明〕記者の質問を受けるプルデンシャル生命保険の間原寛社長(右から2人目)=23日午後、東京都港区 〔写真説明〕記者会見で質問に答えるプルデンシャル生命保険の間原寛社長=23日午後、東京都港区

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