- 2026/03/02 掲載
中東情勢の悪化、利上げ継続方針に変化はない=氷見野日銀副総裁
Takahiko Wada
[和歌山市 2日 ロイター] - 日銀の氷見野良三副総裁は2日午後の記者会見で、中東情勢が緊迫化する中でも利上げを継続していく方針自体に変化はないと述べた。利上げの前提となる経済や物価に影響が及ぶ可能性があるものの、「どういう影響が今後出そうか、現時点で予想を申し上げるのは差し控えたい」と述べた。
和歌山市で開いた金融経済懇談会後に記者会見に臨んだ。
日銀はこれまで、実質金利がきわめて低いことを踏まえ、経済・物価の見通しが実現していけば「経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになる」との方針を示してきた。
氷見野副総裁は会見で、中東情勢の今後の展開は「見極め難いものがたくさんある」とし、「どの程度見極めが必要になるかの見極めも現時点でできていない」と語った。
もっとも、「市場変動が大きい場合も不透明感がある場合も、その時なりに必要なことはしっかり判断していく必要がある」と述べた。中東情勢の緊迫化を受け、2日の東京株式市場では日経平均が一時1500円を超える下落となった。
氷見野副総裁は、米連邦最高裁の相互関税への違憲判決を受けてトランプ米大統領が導入した新たな関税について、不確実要因であり、注視が必要だと述べた。ただ、現時点では「日本経済の大きなシナリオを変えるところまでは来ていない」と話した。
<市場、金融政策への影響大きくないとの見方も>
中東情勢の緊迫化に伴う日銀の金融政策への影響について、市場では影響は大きくないとの見方が出ている。
野村証券の岩下真理エグゼクティブ金利ストラテジストは、トランプ氏がイランへの攻撃を4―5週間続けるとの見通しを示していることを踏まえれば、「原油先物は1週間程度は上昇しそうだが、その後は落ち着いてくるのではないか」と予想。この想定に基づけば日本への影響は大きくなく、日銀の利上げは早ければ4月、メインシナリオは6月と予想しているという。
氷見野副総裁はこの日のあいさつで、次の利上げ時期を示唆しなかった。岩下氏は「意図的なあいまいさ」があったと指摘。4月に利上げする場合には、4月入り後に日銀が情報発信を通じて地ならしするのではないかと予想している。
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