- 2020/09/24 掲載
午後3時のドルは105円前半、1週間ぶり高値圏から小幅に反落
ドル/円
午後3時現在 105.30/32 1.1657/61 122.76/80
午前9時現在 105.30/32 1.1654/58 122.73/77
NY午後5時 105.37/40 1.1659/63 122.83/87
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の105円前半。この日のドルは、国内勢の買いを受けて前日海外市場でつけた約1週間ぶり高値105.50円に迫ったが、同水準を上抜けられなかったことで、欧州序盤にかけて軟化する展開となった。市場は引き続き、米株式市場がさらに下方調整するか否かに最大の関心を寄せている。
ドルは午前11時前に105.47円まで上昇し、前日ニューヨーク市場の高値105.50円に迫った。しかし、その後は同高値圏でのもみ合いとなり、欧州序盤にかけては、高値トライに失敗したことで売り戻された。
ユーロは高値123.10円から122.74円まで下落した。
ドル指数は午後3時05分時点で94.414と、7月下旬以来2カ月ぶりの高値圏にある。
最近のドル高傾向を巡っては、米国株の下落で広がったリスク回避ムードの中で、マネーの逃避先としてドルが選好されているとの指摘がある一方、リスク回避下のドル高に対して違和感を持つ参加者も少なからず存在する。
「株安とドル安が同時進行するとダメージが大きいため、ファンド勢は株安時にドルを買い向かうAI(人工知能)を用いている。彼らが演出したドル高だ」(国内銀)との意見が聞かれた。
さらに、「リスク回避傾向の中でドルが最も買われているが、円も決して弱いわけではなく、ドルの次に強い通貨になっている。このため、ドル高/円安が進むとしても、あくまでもじわじわ進むというパターンになりそうだ」(外為アナリスト)との見方も示されている。
米株安の要因は、新型コロナ追加支援法案の先行き不透明感と、大手テクノロジー株への売り。加えて「大統領選が接戦で予測困難なため、いったんリスクを落とす動き」(邦銀)もあるという。
ユーロは午前の取引で一時1.1680ドルまで上昇したが、まもなく押し戻された。
ユーロ安の背景には、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁によるユーロ高けん制、欧州で新型コロナの感染者が再び増加傾向にあること、IHSマークイットが前日発表した9月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)が前月から低下したことなどがある。
市場は、特にユーロ圏のサービス部門の弱さを懸念している。
9月のサービス部門PMI速報値は50.5から47.6に低下し、予想の50.5を下回った。需要が減少する中、サービス企業は7カ月連続で従業員を削減した。
豪ドルは対円で74円前半、対ドルで0.70ドル半ばと、ともに2カ月ぶり安値を更新した。ドルと円が同時に上昇しているためだが、デベル中銀副総裁が為替介入も選択肢だと明言したことなどを受けて「追加利下げ観測が急速に高まってきた」(外銀)ことも影響しているという。
(為替マーケットチーム)
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