- 2020/11/12 掲載
午前の日経平均は続伸、連日の年初来高値更新 TOPIXは小幅安
11日の米国株式市場はナスダックが2%高で取引終了。新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念から、景気敏感株を売ってハイテク株を買い戻す動きが優勢となった。マイクロソフト<MSFT.O>、ネットフリックス<NFLX.O>、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、アップル<AAPL.O>の上昇が目立った。
日経平均は寄り付きで連日の年初来高値を更新後も上げ幅を拡大し、前営業日比238円36銭高の2万5587円96銭の高値を付けた。ただ、買い一巡後は伸び悩み、上げ幅を縮小する展開となった。
TOPIXは0.25%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2115億4700万円。東証33業種では、不動産業、鉄鋼、保険業、空運業などの26業種が値下がり。その他製品、情報・通信業、精密機器などの7業種は値上がりした。
ニッセイ基礎研究所のチーフ株式ストラテジスト、井出真吾氏は「米国株の上値も重くなってきたこともあり、勢いのついた相場はいったん終了。バリュー株逆襲の動きも一服しているようだ」と指摘する。
井出氏は「ワクチンが普及しても実体経済がコロナ前の水準に戻るのは難しい。ワクチン開発への期待先行で株価は急騰したが、行き過ぎていると感じた投資家も多いのだろう。これからはやや現実的になり、ワクチンの供給量といった情報に投資家の目線が移りはじめるのではないか」とみる。
個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>が3日ぶりに反発し1.53%高。直近の相場では、全体の上昇とは逆行する形で軟調となっていたが、下げの背景にあった米ハイテク株が前日上昇したことが支えとなった。電通グループ <4324.T> は反落し7.76%安。11日、7─9月期の営業損益が102億円の赤字(前年同期は189億円の黒字)となったと発表したことが嫌気された。
東証1部の騰落数は、値上がり722銘柄に対し、値下がりが1383銘柄、変わらずが70銘柄だった。
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