- 2020/12/25 掲載
「倍返し」へ静かな決意=三菱UFJ銀の半沢次期頭取
「頭取として『何倍返し』できるかは着任後にお答えしたい」。人気ドラマ「半沢直樹」の原作者である池井戸潤氏と旧三菱銀行の入行同期で、主人公と名字が同じことから、話題が先行気味の三菱UFJ銀行の半沢淳一次期頭取(55)。24日の記者会見でもドラマに絡めた質問が飛んだが、静かな語り口でかわしながら、期待に応える決意を示した。
銀行内での人物評も「温和で聞き上手。ドラマの主人公と性格は全く違う」(関係者)。自身は「(ドラマが放映された翌日の)月曜日の会議でよくからかわれた」と言うが、「名字を覚えてもらえて営業はしやすかった」と前向きに受け止める。
銀行員としてのキャリアは、出世コースである経営企画を中心に歩み、UFJグループなどとの経営統合の具体化に奔走。亀沢宏規三菱UFJフィナンシャル・グループ社長も「現在のグループの礎をつくった」と手腕を高く評価する。
金融機関を取り巻く環境は劇的に変化しているが、「デジタルは安心安全と利便性を両立する強い味方だ」とひるむことはない。「今までと同じやり方ではデジタルシフトで時代をリードする存在になれない。激しい変化に適応するため、私のような若手が選ばれた」と改革への覚悟を語った。
スポーツ観戦が趣味で、座右の銘は粘り強い性格を象徴するかのように「一念天に通ず」。家族は妻と息子二人。
【時事通信社】
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