- 2021/03/02 掲載
主要国の国債利回り低下、米欧当局者発言や豪国債買い入れで
米10年債利回りは先週、1年ぶり高水準まで急上昇したが、インフレ懸念の緩和を狙った連邦準備理事会(FRB)当局者の発言が相次ぐ中、この日は2営業日連続で低下した。
他の主要中央銀行も、利回り上昇を容認しない姿勢を示唆した。
米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は1日、インフレ期待が妥当な範囲を超えて動く兆候は見られないと述べた。
一方、オーストラリア準備銀行(中銀)は同日、予想を超える規模の国債買い入れを実施した。通常より大規模な40億豪ドル(31億米ドル)の国債買い入れを発表すると、10年債利回りは一時22ベーシスポイント(bp)低下した。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は最近の債券利回り上昇について、正当化できない部分もあり、ECBは対応すべきという考えを示した。
ラボバンクのアナリストは「利回りの動きが正当化されないと判断した場合に中銀が対応する公算が大きいという信頼感を高める意味で、こうした動きにはポジティブなデモンストレーション効果があるかもしれない」と指摘した。
1日は、金利動向の見通しを映すユーロダラー先物も上昇した。先週末26日時点では2023年3月までの米利上げを織り込んでいたが、1日には同年6月までの利上げを織り込む水準となった。
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