- 2021/03/02 掲載
午前の日経平均は反落、上値の重さを意識
1日の米国株式市場は大幅高。債券市場の売りが落ち着いたほか、新型コロナウイルスワクチンや追加経済対策に関連した動きを受けて早期の景気回復への期待が高まった。一方、米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業景気指数は3年ぶりの高水準となった。新規受注の伸びが加速した。
これらを好感する形で、日本株は前日の好地合いを引き継ぎ、上値を追ってスタートした。幅広く物色されて日経平均は3万円回復まであと一歩まで迫ったが、届かなかったため「それが心理的に悪影響を与えて、失望感から値を消す展開になった」(国内証券)という。
マイナスに転じた確たる材料は見当たらず、市場では「前日と朝方までの急な戻りに対する反動があるほか、日経平均3万円より上値には戻り売りが厚くなるとの警戒感が生じている」(証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏)との声が聞かれた
TOPIXは0.48%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2574億1000万円となった。東証33業種では、空運業、海運業、鉱業などの値下がりが目立ち、上昇業種は精密機器など7業種にとどまった。
個別では、ソニー、トヨタ自動車など主力輸出関連株が下落し、朝方の東京エレクトロンも値を消した。半面、ソフトバンクグループが小高く、ファナックなど設備投資関連株の一角が物色された。
東証1部の騰落数は、値上がりが533銘柄、値下がりが1587銘柄、変わらずが74銘柄だった。
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