- 2021/04/01 掲載
野村とCS、アルケゴス問題で時価総額合計90億ドル喪失
レバレッジを効かせた取引で損失を出したアルケゴスに対し、クレディ・スイスと野村ホールディングスはエクスポージャーの縮小で他社に遅れをとった。
この日の取引でクレディ・スイス株は約4%下落。週初からの下落率は約20%に達した。時価総額は255億7000万スイスフラン(271億2000万ドル)と、26日から50億スイスフラン減少した。
関係筋はクレディ・スイスの損失は50億ドルに達する可能性があると指摘。クレディ・スイスはこの件に関してコメントを控えている。
野村ホールディングスはアルケゴス問題による影響は20億ドルに達する可能性があると警告。この日の東京証券取引所の取引で株価は2.9%下落。リフィニティブのデータによると、時価総額は26日の2兆3000億円(208億1000万ドル)から、1兆8800億円に減少した。
格付け会社ムーディーズは野村ホールディングスについて、リスクマネジメントに問題がある恐れがあるとして、格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げ。フィッチ・レーティングスは損失の恐れを理由に、存続性(viability)格付けを「ネガティブ・ウオッチ」に指定した。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でも債務保証コストが上昇。IHSマークイットによると、クレディ・スイスの5年物CDSは73ベーシスポイント(bp)と、26日から17bp上昇し、約1年ぶりの高水準を付けた。野村ホールディングスのCDSも52bpと、26日の41bpから上昇した。
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