- 2021/04/05 掲載
行政影響、真相究明を=通信21社、総務省に意見書―NTT接待問題
NTTによる総務省幹部への接待問題を受け、KDDIやソフトバンクなど電気通信事業者21社は5日、同省に意見書を提出した。NTTによるNTTドコモの完全子会社化に関し、行政の対応がゆがめられていなかったか徹底した真相究明を行うよう求めた。
意見書は「情報通信行政がゆがめられたのではないかとの疑念が国民に生じている」と指摘。総務省が許認可など行政への影響を調べるために設置した第三者の検証委員会による真相究明を要望した。
ドコモ完全子会社化をめぐっては、電気通信事業者28社が昨年11月、公正な競争環境が阻害されるとの懸念を表明。総務省の有識者会議が今年3月、公正競争の確保策に関する報告書案をまとめたが、接待問題が発覚した。
意見書は、検証委の調査結果を踏まえ、有識者会議の報告書案の内容が十分か、改めて議論し報告書に反映させるよう要求。それまではドコモによるNTTコミュニケーションズの子会社化などグループ再編を進めないようNTTを指導することも求めた。
意見書を受け、NTTは「ドコモの完全子会社化により、公正競争に与える影響はなく、漠然とした懸念に基づき新たな規制を設けることは適当ではない」とのコメントを発表した。
【時事通信社】
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