- 2021/04/14 掲載
関電、社債発行を中止=中部電は環境債見送り―公取委立ち入り
関西電力は14日、公正取引委員会から立ち入り検査を受けたことを踏まえ、募集を始めていた計600億円の社債の発行を中止したと発表した。同じく立ち入り検査を受けた中部電力は同日、今月に予定していた発行額100億円のグリーンボンド(環境債)の起債を見送ることを決めた。
関電は既に社債購入の申し込みをしていた投資家に対し、「ご迷惑を掛け、心よりおわびする」と謝罪するコメントを公表した。関電は2019年に幹部らによる金品受領問題が発覚した後も、社債の発行を1年以上見送っていた。
関電は今月9日、5年債と10年債の2本を各300億円発行すると発表し、払込期日を15日としていた。発行中止の理由については「投資家保護と市場混乱の回避」と説明している。
一方、中部電は再生可能エネルギー関連分野への投資のため、同社初となる環境債(期間10年)を発行すると発表していた。しかし、関係者によると14日、機関投資家向けに見送りを伝えた。
公取委は13日、事業者向け電力の販売をめぐり、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで関電や中部電、中国電力などを立ち入り検査した。
【時事通信社】
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