- 2021/04/23 掲載
ユーロ圏4月PMI、感染対策強化でも上昇 サービスは50超え
ロイター調査では52.8への低下が予想されていた。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「4月は新型コロナウイルス感染防止策が強化されたが、景況感は良好だった。サービス業は、引き続き封鎖措置の打撃を受けているが、企業が「ウィズ・コロナ」の状況に適応し、この先状況が改善した時のための準備をしており、景況感が改善した」と述べた。
INGのバート・コリジン氏は、ほんの数カ月前までユーロ圏は主要国の中で弱い地域になると予想されていたのに、驚異的な回復局面を迎えようとしていると述べ、第1・四半期はマイナス成長が予想されるものの、PMIは明るい材料の一つに加わったと指摘した。
サービス部門PMIは49.6から50.3に上昇し、景況拡大と悪化の節目の50を上回った。予想は49.1だった。
製造業PMIは62.5から63.3に上昇。予想(62.0)を上回り1997年半ばの調査開始以来、最高となった。
総合PMIの生産指数も63.3から63.4に上昇し調査開始以来、最高となった。
「繰り延べされていた支出、在庫の再積み上げ、新設備への投資、先行き見通しの改善が生産と新規受注の記録的伸びにつながった」とウィリアムソン氏は述べた。
投入価格指数は79.7から81.5へと過去最高近くに上昇した。製造業では、供給網の混乱で原材料コストが上昇しているが、販売価格に一部しか転嫁できていない。
キャピタル・エコノミクスのジェシカ・ハインズ氏は「製造業で供給不足から投入コストが上昇し、総合投入価格PMIは約10年ぶりの高水準となった。一時的な現象ではないかと思う」と述べた。
サービス業では、一部が営業を継続ないし、再開を準備する中、人員を増強し、雇用指数は52.2と、欧州が本格的なコロナ危機に見舞われて以降、最高となった。
遅々としているワクチン接種が加速するとの期待から先行きの見通しが改善。総合PMIの将来の生産指数は67.9から68.8に上昇し、算出を開始した2012年7月以来、最高となった。 *内容を追加して再送します。
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