- 2021/06/03 掲載
午前の日経平均は続伸、ワクチン接種拡大で景気敏感株に見直し買い
米国株式市場は、週内に発表される経済指標をにらみ、小幅高で終了。今週は3日に週間失業保険申請統計と5月のADP全米雇用報告、4日に5月の雇用統計の発表を控え、方向性がつかみにくくなっている。日本株も、米雇用統計を見送りの材料としてとらえるムードもあるようだ。
ただ、ワクチン接種のスピードアップによる経済正常化への期待がマーケット関係者の間でも高まっており、景気敏感株を中心に底堅い動きをする銘柄が徐々に増えている。野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏は「ウィズコロナからアフターコロナへと物色の流れが変化している」と指摘していた。
一方、市場では「チャートをみると、2万9200円前後から戻りが厳しくなるという印象がある。この水準を突破できれば、上値の視界が広がることになりそうだ」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)との声が聞かれた。
TOPIXは0.81%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆3887億0900万円だった。東証33業種では、ゴム製品、輸送用機器、食料品などが値上がりし、海運業、非鉄金属など下げたのは5業種にとどまっている。
個別では、トヨタ自動車が商いを伴って上昇し連日の上場来高値更新となったほか、レーザーテック、ソフトバンクグループなども堅調に推移。半面、ファーストリテイリングが大幅安となり、前引け段階で日経平均を147円押し下げる要因となった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1473銘柄、値下がりが603銘柄、変わらずが115銘柄だった。
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