- 2021/06/04 掲載
米国株式市場=下落、ハイテク株に売り 好調な指標受けインフレ高進懸念
前日まで5営業日続伸していたダウ工業株30種は小幅安で取引を終えた。バイデン米大統領が大型インフラ投資計画を巡る野党・共和党との協議で、法人増税案を撤回することを提案したと伝わり、やや買い戻される場面もあった。
米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数と5月のADP全米雇用報告は市場予想より良好で、雇用統計の発表を翌日に控えて労働市場の改善を示した。米供給管理協会(ISM)が発表した5月の非製造業総合指数も過去最高を記録した。
アルガーのブラッド・ニューマン市場戦略部長は「市場は幾分かのインフレ圧力を示す力強い経済指標を消化し、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)時期に影響するかどうか、それを株価にどう織り込むべきか考慮している」と述べた。
FRBが2日、「流通市場企業信用制度(SMCCF)」を通じて購入した社債や社債を投資対象とした上場投資信託(ETF)を売却する方針を示したことも不安を誘った。
セクター別ではハイテク株が0.9%安。インフレ高進で債券利回りが上昇すれば、ハイテクなどグロース(成長)株に売りが出やすいとみられている。
エネルギーと金融は上昇。景気拡大局面でアウトパフォームが見込まれるバリュー(割安)株は今年に入って概ねグロース株より好調に推移している。
個別銘柄では、上半期の利益が従来予想を「大幅に」上回るとの見通しを示した米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が6.4%上昇。フォード・モーターも7.2%高となった。
個人投資家の間で人気の高い米映画館チェーン大手AMCエンターテインメントは激しい値動きの後、結局17.9%安で引けた。この日発表した株式発行を完了したと明らかにした。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.45対1の比率で上回った。ナスダックでは1.41対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約125億株。直近20営業日の平均は約108億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34577.04 -23.34 -0.07 34550.31 34667.41 34334.41
前営業日終値 34600.38
ナスダック総合 13614.51 -141.82 -1.03 13655.75 13684.13 13548.93
前営業日終値 13756.33
S&P総合500種 4192.85 -15.27 -0.36 4191.43 4204.39 4167.93
前営業日終値 4208.12
ダウ輸送株20種 15539.92 -74.59 -0.48
ダウ公共株15種 902.49 +4.63 +0.52
フィラデルフィア半導体 3139.19 -57.79 -1.81
VIX指数 18.04 +0.56 +3.20
S&P一般消費財 1355.34 -16.75 -1.22
S&P素材 549.61 -0.10 -0.02
S&P工業 885.39 -2.18 -0.25
S&P主要消費財 730.25 +3.71 +0.51
S&P金融 636.58 +1.54 +0.24
S&P不動産 277.83 -0.57 -0.20
S&Pエネルギー 413.47 +1.28 +0.31
S&Pヘルスケア 1416.33 +5.61 +0.40
S&P通信サービス 255.33 -1.88 -0.73
S&P情報技術 2409.45 -22.25 -0.91
S&P公益事業 330.90 +1.73 +0.52
NYSE出来高 10.74億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28990 - 80 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 28995 - 75 大阪比
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