- 2021/06/08 掲載
日経平均は反落、「コロナ後」にらむ物色も
前日の米国株式市場はまちまちだった。ダウ工業株30種が下落した半面、ナスダック総合は上昇。S&P総合500種はほぼ変わらずだった。
日本株は続伸で始まったものの、方向感が定まらない中で、前引けにかけて値を消した。後場は一段安で始まった後、持ち直す場面もあったが、上値の重さが続いた。ソフトバンクグループやファーストリテイリングといった値がさ株の下げが指数の重しとなった。
市場では、値上がり銘柄数も多く、物色意欲は旺盛で地合いは悪くないとして「どちらかといえば、値がさ株の影響を受けやすい日経平均よりTOPIXの値動きの方が、きょうの相場実態を映しているのではないか」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用本部長)との見方が聞かれた。
TOPIXは0.09%高だった。東証1部の売買代金は2兆1864億4500万円と、盛り上がりを欠いた。東証33業種では、海運や医薬品、電気・ガス業などが上昇し、パルプ・紙、非鉄金属、機械などが値下がりした。
朝方から利益確定売りが先行したレーザーテックのほか、東京エレクトロンやアドバンテストといった朝方にしっかりしていた半導体関連株の一角も利益確定売りが強まり、マイナスに沈んだ。トヨタ自動車は続落し、1万円の大台を前に足踏みが続いた。
一方、米国でのアルツハイマー新薬承認が好感されたエーザイがストップ高比例配分となった。ANAホールディングスや東海旅客鉄道(JR東海)といった空運・陸運のほか、百貨店の三越伊勢丹ホールディングス、旅行のKNT─CTホールディングスなど「コロナ後」の回復が期待される銘柄群も物色された。
東証1部の騰落数は、値上がりが1399銘柄、値下がりが692銘柄、変わらずが102銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 28963.56 -55.68 29046.03 28,897.64─29,140.68
TOPIX 1962.65 +1.80 1958.96 1,956.45─1,968.66
東証出来高(万株) 92866.00 東証売買代金(億円) 21864.45
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