- 2021/06/10 掲載
中国の物価上昇率、今年は年間平均で2%下回る見通し=人民銀総裁
[上海 10日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、同国の今年のインフレ率は年間平均で2%を下回る見通しだと述べた。経済およびマクロ政策を巡る不透明感がある中、物価上昇と下落圧力の双方に警鐘を鳴らした。
上海の金融フォーラムで語った。総裁は、通常の金融政策を引き続き実施し、構造変化が物価に与える影響に焦点を置く考えも明らかにした。
中国の消費者物価は今年、上昇傾向にあるとした上で、年平均のインフレ率は2%を下回る見通しだと指摘。「海外におけるパンデミック(新型コロナウイルスの世界的大流行)の状況や景気回復、マクロ政策に不透明感があるため、多くの面でインフレとデフレ双方の圧力に警戒すべきだ」と述べた。
また、経済のグリーン化を支えるために、構造的な金融政策手段を積極的に活用すると語った。
中国経済の潜在成長率は減速しており、将来の景気拡大は資本や労働力の投資よりも生産性の向上や改革によって推進しなければならないとの認識も示した。
さらに、人民銀行は中国の為替相場の仕組みを改善させながら、人民元相場の基本的安定を維持するとし、現行の姿勢を再確認した。
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