- 2021/06/28 掲載
英で食料不足の懸念、トラック運転手足りず 業界が政府に警告
運送業界は23日付でジョンソン首相に書簡を送付。トラック運転手に一時労働ビザを発給して欧州の運転手動員を可能にすることなどを求めた。一方、政府報道官は、英国がブレグジット後の移民制度に移行しているとし、業界は国内雇用を目指すべきとの見解を示した。
書簡を取りまとめた道路運送協会(RHA)のリチャード・バーネット最高経営責任者(CEO)は、「スーパーはすでに、予定の食品が納入されておらず、その結果多額の損失が発生していると報告している」と述べた。
テスコ、セインズベリー、アズダ、モリソンズをはじめとする英スーパー業界は、欧州の生鮮食品納入にトラックと倉庫に大きく依存している。
英物流業界は、国境での検問強化などが増えればトラック運転手が英国に来たがらなくなると強く警告していた。さらに、英国に居住していた欧州のトラック運転手が新型コロナウイルス禍で自国に戻ったため問題が増幅した。
書簡では、「供給網の前例のない、想像を絶するレベルの混乱」を回避するには、もはや政府による介入しかないと主張。夏の休暇シーズンが近づき、経済規制緩和の継続、温暖な気象とスポーツイベントに伴う食品と飲料需要の急増で問題が悪化し、クリスマスに向けた準備も打撃を受けると指摘した。
政府報道官は、人材の確保と訓練は進展していると述べた。
PR
PR
PR