- 2021/08/13 掲載
ファンドマネージャー、一時的な米物価上昇前提に持ち高調整
ファンドマネージャーは、FRBが物価よりも雇用統計を重視する可能性があるという点で意見が一致した。一方、FRBがいつどのように資産買い入れの縮小を発表するかについてはさまざまな見解を示した。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのハフェル最高投資責任者(CIO)は「物価上昇が手に負えなくなるほどのものとはならない」と述べ、いくぶんの物価上昇に向けて持ち高を調整しているとした。ハフェル氏は、世界が新型コロナウイルスのデルタ変異株に対処する中、経済が急成長する時期に株価が底堅く伸びるリフレトレードに賭けている。エネルギー株と金融株、日本株などを選好。
未来アセット・グローバル・インベストメンツのチャダCIOは、FRBにとって中期的にデフレの方が大きな懸念事項となるとの見解を示した。投資サイクルを始めるために「物価上昇率が高い時期を歓迎する」だろうとの見方を示した。
ファンドマネージャーにとって最大の懸念事項はデルタ株と中国の経済成長鈍化による影響だった。資産運用会社リーガル&ジェネラルで小売りマルチアセットファンドを率いるOnuekwusi氏は「2016年は、中国の成長鈍化が世界に与える打撃を知った」と述べる。「資産縮小は延期されるだろう」との見方を示した。
一方、AIAグループのコニンCIOは、パウエルFRB議長が労働市場の基調的な底堅さについて言及していたことを指摘しFRBが今年の11月か12月までに資産買い入れの縮小を発表するとの見通しを示した。
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