- 2021/08/21 掲載
金融庁、厳正対処=度重なる障害、実態解明へ調査―みずほ障害
金融庁は、みずほ銀行で起きた今年5度目となるシステム障害を受け、実態解明へ調査を急ぐ。今回トラブルが発生した同行やみずほ信託銀行に対し状況を把握して的確に対応するよう指示し、銀行法に基づく報告も要請。度重なる障害に、同庁は厳正に対処する方針だ。
「組織の体制や運用に問題がないか改めて確認する必要がある」。金融庁幹部は、みずほで繰り返されるトラブルの背景を洗い直す考えを示す。みずほ銀行では2~3月に計4回のシステム障害が発生した。金融庁は原因究明と再発防止策の報告を命じ、システム面を含め集中的に検査。近くみずほ銀とみずほフィナンシャルグループに対し、業務改善命令を出す方向で調整していた。そのさなかでの新たなシステム障害。処分のスケジュールは遅れる可能性がある。同庁はみずほの報告とこれまでの検査内容を検証し、組織運営上の課題がないかなどを精査する。
2000年に第一勧業、富士、日本興業の3行が経営統合して誕生したみずほは、システムや組織の統合が難航。02年と11年に大規模なシステム障害を起こし、金融庁はその都度、業務改善命令を出した。10年を経ても改まらないみずほの企業体質や内部管理体制を刷新できるか。監督官庁の金融庁の対応も問われている。
【時事通信社】
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