• 2021/09/16 掲載

NY市場サマリー(15日)米国株上昇、ドル下落、利回り上昇

ロイター

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
[15日 ロイター] -

<為替> ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し下落した。前日発表の米消費者物価指数を受け、連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)に対する短期的な観測が後退したことが背景。

テーパリングは、FRBが利上げに一歩近づいたとの連想から、通常ドル高要因になる。終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は92.514、前日から約0.2%低下した。

労働省が14日に発表した8月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが前年同月比4.0%と、7月の4.3%から鈍化し、市場予想の4.2%を下回った。

この日発表の経済指標では、8月の輸入物価が前月より0.3%下がり、昨年10月以来、10カ月ぶりのマイナスとなった。このほか、FRBが発表した8月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数の上昇率が0.2%にとどまり、予想の0.4%を下回った。月末に米南部に上陸したハリケーン「アイダ」の影響のほか、新型コロナウイルス感染が再拡大する中、原材料と労働力不足が続いていることが響いた。

テンパス(ワシントン)の外為ストラテジスト兼トレーダー、フアン・ペレス氏は「経済指標が軟調になっていることは、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)からの回復が、デルタ変異株の拡散により減速していることを示している。これ以外のガイダンスがないというのが現実だ」と述べた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では、米10年債利回りが上昇。前日に付けた3週間ぶりの低水準から切り返した。一方、15日に発表された経済指標で、インフレ率がおそらくピークを付けたことが改めて示された。

米労働省が15日発表した8月の輸入物価は前月より0.3%下がり、昨年10月以来、10カ月ぶりのマイナスとなった。7月は0.4%上昇していた。

グレンミードのプライベートウェルス部門最高投資責任者(CIO)、ジェイソン・プライド氏は、経済指標によってインフレ高進が一過性という考えが裏付けられ始めていると指摘。「市場の見方と米連邦準備理事会(FRB)の見方が近付いているようだ。これが利回りのレンジを安定させている」と述べた。

米10年債利回りは2.3ベーシスポイント(bp)上昇の1.302%。前日には3週間ぶりの低水準である1.26%を付けていた。

30年債利回りは1.3bp上昇の1.865%。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は、原油高を受けエネルギー関連株に買いが入り、上昇して終了した。一連の経済指標で物価上昇がピークを付け、景気回復が順調に継続していることが示唆されていることも株価押し上げ要因になっている。

主要株価3指数は取引が進むにつれて上昇の勢いが強まった。景気動向に敏感なシクリカル(景気循環)株や小型株、運輸株が上げを主導した。

序盤はバリュー株が優勢だったが、午後にはリスクオン地合いが強まり、グロース株にも買いが広がった。

ホライズン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は「きょうは久しぶりにグロース株とバリュー株の両方が好調だ。幅の広さは重要で投資家が目にしたいものでもある」と語った。

8月の米鉱工業生産統計は、ハリケーン「アイダ」の影響で複雑化した供給の混乱で製造業生産が圧迫されたのものの、一連の指標ではインフレ鈍化と持続的な景気回復が示唆された。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、堅調な米経済指標を受けて安全資産としての金が売られ、反落した。

朝方発表されたニューヨーク州製造業景況指数が市場予想を大幅に上回ったことで、米国が早期に量的緩和縮小に踏み切るのではないか、との観測が売り圧力となった。1800ドルの心理的な節目を保てなかったことを嫌気した売りが出たとの見方もあった。ただ、外国為替市場では、対ユーロでドル安が優勢。ドル建てで取引される商品の割安感につながり、金の下値は限定的だった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米景気指標の予想を上回る改善や原油在庫の大幅な減少などを手掛かりに買い進まれ、4営業日続伸となった。

米ニューヨーク連邦準備銀行が朝方発表した9月のニューヨーク州製造業景況指数は34.3と、前月の18.3から大幅に上昇。市場予想の18.0を大きく上回った。また、エネルギー情報局(EIA)が発表した週間統計では、原油在庫が前週比640万バレル減と、市場予想の350万バレル減を大幅に上回る取り崩しとなった。これらを受けて需給引き締まり観測が強まり、原油は一時、73.14ドルまで上昇した。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 109.36/109.39

始値 109.25

高値 109.45

安値 109.12

ユーロ/ドル NY終値 1.1815/1.1819

始値 1.1826

高値 1.1832

安値 1.1804

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 103*03.50 1.8639%

前営業日終値 103*12.50 1.8520%

10年債(指標銘柄) 17時00分 99*16.00 1.3039%

前営業日終値 99*23.50 1.2790%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.25 0.7999%

前営業日終値 99*27.25 0.7810%

2年債(指標銘柄) 16時28分 99*26.50 0.2131%

前営業日終値 99*26.75 0.2090%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34814.39 +236.82 +0.68

前営業日終値 34577.57

ナスダック総合 15161.53 +123.77 +0.82

前営業日終値 15037.76

S&P総合500種 4480.70 +37.65 +0.85

前営業日終値 4443.05

COMEX金 12月限 1794.8 ‐12.3

前営業日終値 1807.1

COMEX銀 12月限 2380.1 ‐8.4

前営業日終値 2388.5

北海ブレント 11月限 75.46 +1.86

前営業日終値 73.60

米WTI先物 10月限 72.61 +2.15

前営業日終値 70.46

CRB商品指数 225.4558 +3.9319

前営業日終値 221.5239

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます