- 2021/09/28 掲載
日本企業「影響は限定的」=国家統制に懸念―中国暗号資産禁止
中国が暗号資産(仮想通貨)取引の全面禁止を発表したことに対し、日本の暗号資産関連企業などからは「影響は限定的」との声が聞かれた。暗号資産取引は近年、中国当局からの規制を受け、シェアが中国から欧米勢に移っているためだ。一方、デジタル関係企業に対し中国当局が統制を強めていることには、懸念もくすぶる。
中国の取引禁止発表を受け、暗号資産の価格は一時急落した。ただ、相場への影響は「一過性のもの」(ビットバンクの長谷川友哉マーケットアナリスト)など、落ち着きを取り戻していくとの見方が多い。
日本暗号資産ビジネス協会の小田玄紀理事は「(暗号資産を生み出す)マイニング(採掘)の主要な企業は中国からカザフスタンなどの他国に拠点を移している」と指摘、「(中国の)取引禁止は業界全体に広がるものではない」との見方を示した。
ただ、関連技術を使った事業は日本国内でも中国人関係者が多く関与しており、先行きの懸念は拭えない。暗号資産交換業大手ビットフライヤー(東京)の金光碧マーケットアナリストは「日本在住で中国に引っ越した人などを含めると、日本企業がどの程度対応しなければいけないのか、まだ分からない」と述べた。
【時事通信社】 〔写真説明〕暗号資産(仮想通貨)の取引禁止を発表した中国人民銀行=中国・北京(EPA時事)
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