- 2021/12/23 掲載
トルコリラ乱高下一服、大統領は預金保護策の成果強調
リラは20、21日に急上昇し、22日1122GMT(日本時間午後8時22分)時点で0.6%安の1ドル=12.48リラ。年初からは依然として約40%下落している。
エルドアン大統領が一段の通貨安からリラ建て預金を保護する措置を20日に発表する前の時点では、リラは過去最安値の1ドル=18.40リラまで下げていたが、その後、荒い値動きの中で急上昇した。
エルドアン氏は与党・公正発展党(AKP)の議員に対し「自由市場経済のルール内で為替レートを妥当な水準にするためにわれわれが発表したプログラムは目的を果たした」と述べた。自身が進める低金利政策の正当性も改めて主張した。
トルコ中央銀行は、エルドアン氏による圧力を背景に9月以降、合計500ベーシスポイント(bp)の利下げを実施している。
政府は20日のリラ相場上昇について、政策が奏功したと主張したが、エコノミストは大統領の低金利政策を無謀だと批判し、現在21%強のインフレ率が来年には30%に達するとみている。
エルドアン氏は22日、インフレ高進や金利上昇によって市民が「押しつぶされる」事態は起こさないと強調し、自身の政策を堅持すると繰り返し表明。「われわれが何をやっているか、なぜやっているか、どのようにやるか、どこに向かい、どこにたどり着くか、分かっている」と述べた。
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