- 2022/01/26 掲載
企業向けサービス価格、12月は前年比1.1%上昇 緩やかな回復継続
最も押し上げに寄与した「運輸・郵便」では「外航貨物輸送」が前年比38.6%上昇した。経済再開に伴い、石油・石炭、鉄鉱石などの荷動きが回復している。「内航貨物輸送」は燃料油の価格が上昇。「国内航空旅客輸送」は感染状況の落ち着きなどを背景に年末年始の需要が回復した。
「広告」は、テレビ広告やインターネット広告、新聞広告を中心にプラス方向に寄与した。
「諸サービス」のうち「宿泊サービス」は前年比11.3%上昇。前年同月に「GoToトラベル」事業が中断し宿泊需要が減少に転じたことの反動が出た。感染状況の落ち着きを反映した需要回復も後押しとなった。ただ、今年1月に入ってからは「感染再拡大によって再び厳しい状況になっているという声もすでに出ている」(日銀の担当者)という。
このほか「不動産」、「金融・保険」、「リース・レンタル」なども押し上げ要因となった。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは86品目、下落したのは28品目だった。上昇品目数が下落品目数を58品目上回った。
前月比では0.3%上昇した。12月は感染症の拡大が抑えられている中で人の流れも回復し、宿泊サービスや店舗賃貸で値上がりの動きがみられた。もっとも、オミクロン変異株への懸念が生じ「幅広いサービスの需要拡大までには至らなかった」(同)という。
21年(暦年)の企業向けサービス価格指数は前年比0.9%上昇。上昇幅は前年から横ばいだった。
(杉山健太郎 編集:田中志保)
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