- 2022/03/03 掲載
前場の日経平均は反発、米金融引き締めへの警戒感が緩和
米金融引き締めへの過度な警戒感が和らいだ一方、ウクライナ情勢などの不透明要因が相場の重しとなった。
日経平均は200円超高で寄り付き、一時300円超に上値を伸ばした。半導体関連やグロース(成長)株が買い戻されたほか、米長期金利の上昇を受けて銀行などの金融株、資源高を受けて石油関連や非鉄金属なども物色され、幅広く買われた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が前日の議会証言で、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利上げを支持する方向に傾いていると述べたことで、より大幅な利上げに対する市場の警戒感が和らいだ。
ただ、上昇の勢いは長くは続かなかった。買い一巡後は、主力株や半導体関連などが徐々に上げ幅を縮めたりマイナスに転じ、日経平均は伸び悩んだ。
市場では「利上げの方向性はよりクリアになったが、ウクライナ情勢や資源高などの不透明要因がくすぶる中では、なかなか上値を追いにくい」(三木証券の北澤淳商品部投資情報グループ次長)との声が聞かれた。
TOPIXは1.27%高の1883.59ポイントで午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆3254億5000万円だった。東証33業種は全て値上がりした。値上がり率上位には鉱業や石油・石炭製品、保険業、銀行業などが並んだ。
個別では、INPEXなどの鉱業株や三菱UFJフィナンシャル・グループ、T&Dホールディングスなどの金融株が買われた。グロース(成長)株のエムスリーもしっかり。一方、ファーストリテイリングはさえなかった。
マザーズに新規上場したイメージ・マジックの初値は公開価格を60.9%上回る2800円だった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1692銘柄(77%)、値下がりは423銘柄(19%)、変わらずは64銘柄(2%)だった。
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