- 2022/03/24 掲載
ノルウェー中銀、0.75%に利上げ ペース加速し来年末までに8回
[オスロ 24日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は24日、政策金利を予想通り25ベーシス(bp)引き上げ0.75%とした。景気を減速させインフレに歯止めをかけるため、従来の想定よりも速いペースで利上げを行う方針を示した。
利上げは昨年9月以降で3回目となる。ロイター調査ではエコノミスト全員が引き上げを予想していた。
中銀は、ウクライナ戦争で景気の先行き不透明感が強まっているが、ノルウェー経済は改善が続く見通しだと表明。
中銀のアイダ・ウォルデン・バーチェ総裁は声明で「金融政策委員会の現在の見通しとリスクバランスの評価に基づけば、6月に政策金利がさらに引き上げられる可能性が高い」との認識を示した。
政策金利は2023年末までに2.5%へ上昇する可能性があるとした。これまでは1.75%と予想していた。
中銀は声明で「稼働率と賃金の上昇、外部からの強い価格圧力によりインフレ率は今後上昇する」と指摘。「これはインフレ率の上昇を抑制し目標に戻すために、政策金利を引き上げることが現時点で適切であることを示している」と説明した。
中銀は、今回の利上げも含めて、2023年末までに8回の25bp利上げを実施する計画だと表明。中銀の従来予測を3回上回った。市場予測は6回だった。
中銀は、ウクライナ戦争や、物価上昇に伴う世界経済減速のリスクについて議論。供給制約に伴う物価上昇・賃金インフレ加速のリスクについても討議した。
中銀は「高インフレが続くと見込まれれば、さらに早いペースで利上げを実施する可能性がある」と表明。
総裁は会見で、インフレが予想を上回れば、50bpの利上げを決める可能性や、緊急利上げを実施する可能性もあると述べた。
ノルウェークローネは0906GMT(日本時間午後6時06分)現在、1ユーロ=9.49クローネと、中銀発表直前の9.47クローネから小幅下落。ただ、依然として2018年終盤以来の高値付近で取引されている。
ノルウェー経済は昨年、新型コロナウイルス禍から急回復していた。
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