- 2022/04/05 掲載
午後3時のドルは122円半ばで小動き、黒田日銀総裁の発言で一時急落
午後からは、豪中銀会合を受けて豪ドル買い/米ドル売りが進み、ドル/円にもドル売りが波及する場面もあった。
黒田日銀総裁は衆院・財務金融委員会で、最近の為替変動は「やや急ではないかと思っている」と述べた。財務官として為替介入に携わった経験を踏まえ、為替介入の効果はなかなか一概に測れないと指摘。為替相場は経済・金融のファンダメンタルズを反映して安定して推移することが望ましいとの見解を改めて示した。
市場では、「黒田総裁は、円安を強くけん制したというよりは為替の急な値動きに警戒感を示した印象だ」(SMBC信託銀行のマーケットアナリスト・合澤史登氏)との声が聞かれた。足元では、日本の当局者らの為替に関する発言に注目が集まっているが、「政府の口先介入だけで(ドル高/円安の)トレンドを変えることは難しいのではないか」(国内証券)との意見もあった。
他の主要国通貨では、豪ドルが対米ドル、対円で大きく上昇した。豪ドル/米ドルは0.7617ドル付近で推移。2021年6月以来の高水準となった。豪ドル/円は93.30円付近で取引され、じりじりと上値を伸ばしている。
オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は5日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.10%に据え置いた。ただ、金融引き締めに「忍耐強く」取り組むとしていた文言を削除し、2010年以来となる利上げに向けて一歩踏み出した。
政策金利の据え置きは市場の予想通りだったが、「声明文から豪中銀の金融政策の引き締め度合いがやや強まった印象を受けた。豪中銀が利上げに向けて一歩進んだとマーケットも解釈し、豪ドル高が進んでいるようだ」(SMBC信託銀行・合澤氏)との指摘が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 122.48/50 1.0967/71 134.36/40
午前9時現在 122.79/81 1.0973/77 134.76/80
NY午後5時 122.78/81 1.0970/74 134.68/72
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