• 2022/04/06 掲載

NY市場サマリー(5日)株反落、ドル上昇、利回り上昇

ロイター

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[5日 ロイター] -

<為替> ニューヨーク外為市場では、連邦準備理事会(FRB)当局者からタカ派的な発言が相次いだことで、ドルが上昇した。

主要6通貨に対するドル指数は一時99.526と、2020年5月以来の水準に上昇。終盤の取引では0.5%高の99.498。

この日はFRBのブレイナード理事が、FRBは「系統的に」利上げを行い、早ければ来月にも約9兆ドルのバランスシートの縮小に着手し、前回の縮小時よりも「かなり」早いペースで縮小を進めると述べた。

このほか、カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は0.50%ポイントの利上げは「他のことと合わせて検討しなければならない選択肢の一つになるだろう」と指摘。同総裁もバランスシートの迅速な縮小を支持している。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズ(ニューヨーク)のマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「この日のドルの動きは、主にブレイナード理事のタカ派的な発言を受けたものだった」と述べた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では、連邦準備理事会(FRB)の資産縮小が注目される中、国債利回りが上昇した。長期債利回りの方が大きく上昇したため、一部で逆イールド(長短金利の逆転)が解消した。

この日はブレイナードFRB理事の発言を受け、国債利回りが上昇。ブレイナード氏はミネアポリス連銀での会議で、FRBは「系統的に」利上げを行い、早ければ来月にも約9兆ドルのバランスシートの縮小に着手し、前回の縮小時よりも「かなり」早いペースで縮小を進めると述べた。

このほか、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、5月3─4日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で資産縮小が開始される可能性があるとの見方を示した。

ブリン・マウアー・トラストの債券部門責任者、ジム・バーンズ氏は「FRBがバランスシートにどのように対応していくのか注目されている。このために利回り曲線は先週、逆転した」と述べた。

FRBは6日に3月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表。資産縮小のペースと規模について何らかの手がかりが得られると予想されている。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は反落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事が積極的な利上げを示唆する発言を行ったことを受け、ハイテク株などが下落した。

ハイテク銘柄が中心のナスダック総合は約1カ月ぶりの大幅な下落率を記録した。アップルやアマゾン・ドット・コムが売られた。

ブレイナード理事は5日、系統的な利上げとバランスシートの急速な縮小により、FRBの金融政策は年後半に「より中立的な位置」に達し、その後必要に応じてさらなる引き締めを行うとの見通しを示した。

インベスコのチーフ・グローバル市場ストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏はブレイナード理事の発言について、「FRBがより積極的なスタンスを取る構えであることを鮮明にした」と指摘。

「景気後退の可能性が高まるという懸念から、株式市場に悪影響を及ぼしているのは確かだ。FRBが積極的になればなるほど、経済の軟着陸を実現するのは難しくなるだろう」と語った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、安全資産としての金買いが先行した後、米長期金利の上昇を受けた売りに押され、反落した。

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は5日、ロシア軍が撤退したウクライナ首都キーウ(キエフ)郊外で、民間人とみられる多数の遺体が見つかったことを受け、ロシアに対する追加制裁案を発表。停戦の兆しも見通せない中、リスク警戒感が強まり、有事の金需要が拡大。相場は一時1948.90ドルまで上昇した。

しかし、米長期金利の指標である10年債利回りが再び2.5%台に浮上すると、金利を生まない資産である金は朝方の上げ幅を相殺。一時1920.90ドルまで売られた。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事はこの日の講演で、「インフレ押し下げが最も重要な仕事」と強調した上で、インフレとインフレ期待次第では「より強い措置を行う用意がある」と明言。これを受けて、長期金利が上昇した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中国での需要減観測が重しとなり、反落した。

相場は朝方は堅調に推移。ウクライナで多数の民間人とみられる遺体が確認されたことを受け、米欧は対ロシア制裁を強化する方針を表明。ロシア産エネルギーが対象になると報じられ、需給が一層逼迫(ひっぱく)するとの見方から、買いが入った。また、国際エネルギー機関(IEA)加盟国が1日に合意した石油備蓄の追加放出をめぐり、依然調整が続いていると伝わったことも、相場を支援した。

ただ、中国での需要減観測が重しとなり、相場は取引前半にマイナス圏に沈んだ後、軟調に推移した。中国最大の経済都市である上海で5日、新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)の解除期限を迎えたものの、市内全域で当面外出制限が続くことが決まった。経済活動の停滞が長引き、エネルギー需要が減るとの見方が広がった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 123.60/123.62

始値 122.87

高値 123.66

安値 122.76

ユーロ/ドル NY終値 1.0903/1.0907

始値 1.0969

高値 1.0977

安値 1.0901

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 93*03.50 2.5824%

前営業日終値 95*09.00 2.4740%

10年債(指標銘柄) 17時05分 94*03.50 2.5543%

前営業日終値 95*10.00 2.4120%

5年債(指標銘柄) 17時03分 99*01.75 2.7040%

前営業日終値 99*23.75 2.5550%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*15.13 2.5241%

前営業日終値 99*21.00 2.4280%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34641.18 -280.70 -0.80

前営業日終値 34921.88

ナスダック総合 14204.17 -328.39 -2.26

前営業日終値 14532.55

S&P総合500種 4525.12 -57.52 -1.26

前営業日終値 4582.64

COMEX金 6月限 1927.5 ‐6.5

前営業日終値 1934.0

COMEX銀 5月限 2453.4 ‐5.6

前営業日終値 2459.0

北海ブレント 6月限 106.64 ‐0.89

前営業日終値 107.53

米WTI先物 5月限 101.96 ‐1.32

前営業日終値 103.28

CRB商品指数 298.1530 +0.5086

前営業日終値 297.6444

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