- 2022/04/07 掲載
元建て資産への海外投資、長期的には増加へ=国家外為管理局
外国人投資家の2月の中国国債保有高は3年ぶりの大幅な減少を記録した。米国など主要国が金融引き締めを進めており、市場では中国からの資本流出と元安の進行に対する懸念が浮上している。
国家外為管理局は「クロスボーダー証券投資の短期的な変動は、中国の資本市場に外国投資が流入するという長期的なトレンドの反転を意味しない」と指摘。
「最近の外部環境の変化により、国内株式・債券市場への外国投資の変動は増しているが、複雑な国際経済・金融情勢では、これは通常のことだ」と述べた。
金融収支のクロスボーダー資本フローは依然として通常通りで、制御できていると指摘。人民元の価値は安定していると述べた。
海外の金融機関や調査機関は、ロシアのウクライナ侵攻以降、中国からの資本流出が増えていると指摘。国際金融協会(IIF)のアナリストは、3月下旬のリポートで「中国からの資金流出の規模と激しさは前例がない」との見方を示した。
3月は株式相互取引制度を通じて海外勢が450億元(70億8000万ドル)以上を売り越した。過去2年近くで最大の売り越しとなった。
国家外為管理局の元幹部で、中銀国際証券(BOCインターナショナル)のグローバルチーフエコノミストを務める管涛氏は7日、状況が悪化した場合も、国家外為管理局には通貨の変動に対処してきた経験があると指摘。民間部門が対外収支のボラティリティーを緩和する役割を担うことが可能だとの認識を示した。
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