- 2022/04/08 掲載
前場の日経平均は続落、68円安 さえない外部要因が重なり売り先行
前日の米国株式市場は、ウクライナ情勢のほか、米連邦準備理事会(FRB)の一段と積極的な引き締め姿勢が引き続き意識される中、主要3株価指数が小幅に反発した。
日経平均は寄り付きで反発し、心理的節目の2万7000円を回復した。寄り付き後間もなく296円66銭高の2万7185円23銭で高値をつける場面があった。その後は時間外取引の米株先物やアジア株のさえない値動きが重しとなり、マイナス圏に転落。124円21銭安の2万6764円36銭で安値をつけた。
市場では「ウクライナ情勢のこう着状態、米長期金利上昇、中国での新型コロナウイルスの急拡大など、複数のネガティブ要因が重なっている。決算前ということもあり、上値を追える地合いではない」(国内証券)との声が聞かれた。後場も引き続き、原油価格や米株先物、アジア株などの動向を見極めながらの展開になるという。
TOPIXは4日続落し0.31%安の1887.07ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆5833億1600万円だった。東証33業種では輸送用機器、卸売業、ゴム製品などの14業種は値下がり。精密機器、情報・通信業、石油・石炭製品の19業種は値上がりした。
個別では、トヨタ自動車が3日続落し3.9%安。東証プライム市場の売買代金上位第3位、出来高上位2位となった。同社の一部車両について、オーストラリアの連邦裁判所により欠陥が認められたとの現地メディアの報道が嫌気されたほか、TOPIXにおける浮動株比率の低下なども重しとなった。
セブン&アイ・ホールディングスは反落し4.31%安。前日に発表した通期の連結業績予想が市場コンセンサスを下回ったことが嫌気された。
そのほか、ファーストリテイリング、TDKも軟調。KDDI、エムスリーはしっかりだった。
プライム市場の騰落数は、値上がり639銘柄(34%)に対し、値下がりが1137銘柄(61%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。
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