- 2022/04/15 掲載
アップル製品など、中国の都市封鎖長期化なら出荷に遅れも
ロックダウンを受けて、組み立て業者が操業を停止していることが背景。従業員の住居と工場を同じ敷地内にまとめて外部と隔離する「バブル方式」も、長期間継続するのは難しいという。
アップルのiPhoneを組み立てている台湾のペガトロン(和碩聯合科技)は今週、上海と昆山の工場で操業を停止したことを明らかにした。
アップルのMacbookの約4分の3を生産しているクアンタ・コンピューター(広達電脳)も操業を停止している。
アナリストは、アップルのサプライチェーンに最終的にどのような影響が及ぶかは不透明で、ロックダウンがいつまで続くかなどに左右されると指摘。アップルが、ロックダウン下にある上海と昆山から、深センなど別の拠点に生産をシフトすることを検討する可能性もあるとしている。
アイゼイア・リサーチのシニアアナリスト、エディー・ハン氏は「アップルがペガトロンから鴻海(ホンハイ)精密工業に生産を移管することを検討する可能性があるが、物流と設備調節の問題で数量は限られるかもしれない」と指摘。
最悪の場合、ロックダウンが2カ月続けば、ペガトロンのiPhone生産に600万─1000万台の遅れが出る可能性があるという。
アップルのコメントは取れていない。
トレンドフォースのリサーチマネジャー、フォレスト・チェン氏は、ロックダウンが数週間で解除されれば、遅れを取り戻せるチャンスはあると指摘。
ただ「ロックダウンが2カ月以上続けば、もう遅れは取り戻せない。その場合、ロックダウン解除後も、エンドユーザーへの供給が不足するだろう」と述べた。
同氏によると、デル・テクノロジーズやレノボ・グループ(連想集団)のパソコンを生産しているコンパル・エレクトロニクス(仁宝電脳工業)も、ノートパソコンの約半分を昆山で生産しており、影響を受ける可能性がある。
コンパルは15日、昆山での生産は停止していないと述べた。デルとレノボのコメントは取れていない。
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