- 2025/05/04 掲載
バフェット氏、バークシャーCEOを年末に退任 後任にアベル副会長
By Jonathan Stempel, Suzanne McGee
[オマハ(ネブラスカ州) 3日 ロイター] - 米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏は3日、自身の投資会社バークシャー・ハザウェイ の最高経営責任者(CEO)を年末に退任し、グレッグ・アベル副会長に後任を譲ることを明らかにした。
94歳のバフェット氏はオマハで開かれたバークシャーの年次株主総会で、「グレッグが年末、最高経営責任者になるべきときが来た」と語った。
取締役でもある自身の子供2人には伝えていたものの、アベル氏とバークシャーの取締役会のほとんどは、発表前に同計画を知らなかったとした。
62歳のアベル氏は2018年からバークシャーの副会長を務めており、21年にバフェット氏の後継者に指名されていた。
アベル氏は株主に「バークシャーの一員として今後も進んでいくことに、これ以上の謙虚さと光栄を感じることはできない」と語った。
バフェット氏はまた、バークシャー株を売却するつもりは「全くない」と述べた。死後、ほぼすべてを寄付するという。フォーブス誌によれば、バフェット自身の総資産は1682億ドルでほぼ全てがバークシャー株。
繊維メーカーとして落ち目だったバークシャーを、1兆1600億ドルの巨大複合企業へ変貌させた「バフェット経営」の60年が幕を下ろすことになる。
スミード・キャピタル・マネジメント社のコール・スミードCEOはバフェット氏の発表後、同社を創設した父親のほうを向き、「ひとつの時代が終わる。悲しいことだが、これも人生だ」と語った。
バークシャーの株価は今年、S&P500が3%下落する中で19%上昇した。
多くの投資家はバークシャーとバフェット氏の経営手腕を、この先の経済やトランプ米大統領の関税政策を巡る不確実性からの安全な避難所と見なしてきた。
CFRAリサーチのアナリスト、キャシー・シーファート氏は「バフェット氏がいなくなったとき、バークシャーはバフェット・プレミアムを維持できるのだろうか」と語った。「株を買うということは、伝説的な人物の投資手腕も手に入れるということだ。そのレジェンドがいなくなれば、どんな価値があるのだろうか」。
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