- 2022/05/06 掲載
ECB、中銀預金金利を年内にプラスにすべき=仏中銀総裁
まず6月末で債券買い入れを中止し、「その後数回の」理事会で現行マイナス0.5%の中銀預金金利を引き上げるべきだと発言。「予想不能な新たなショック要因がない限り、年内にプラス圏にすることが妥当だと考えている」と述べた。
年内に25ベーシスポイント(bp)の利上げを少なくとも3回実施することになる。
その後については、名目金利を緩やかに1─2%の「中立」水準に戻すべきだと認識を示した。
総裁は、最近の調査ではインフレ期待がECBの目標である2%前後のアンカーからますます外れつつあると指摘。高インフレへの対応が利上げの主たる目的だと述べた。
また、利上げはユーロ/ドルの上昇に寄与する可能性があるとも発言。「ユーロの水準は輸入インフレに大きく影響する。過度なユーロ安はわれわれの物価安定目標に反する」と述べた。
市場がECBの支援縮小に対応できるよう、新たな長期リファイナンシング・オペ(LTRO)を提供することも可能だと指摘。
ユーロ圏加盟国の国債利回りスプレッドが拡大した場合の対応策として、混乱が収束すれば売却するという明示的な条件付きで一定期間国債を買い入れる案や、供給された流動性をオペで不胎化する案があると述べた。
ECB理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁もCNBCに対し「高インフレ期待が定着することを防ぐ必要がある」とし「比較的早めにゼロに移行し、これまでのように金融政策の正常化を段階的に継続すべきだ」と述べた。
市場は現在、年内に98bpの利上げがあると予想。7月以降、毎回の理事会で計4回近くの25bp利上げがあると見込んでいる。
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