- 2022/05/27 掲載
日銀、気候変動対応で情報開示=国際基準で取り組みアピール
日銀が、気候変動リスクへの自らの取り組みに関する情報開示を始めることが26日、分かった。これまでの環境関連の施策について、国際基準に沿って開示する。世界の金融当局の間では環境対策への関与が拡大している。日銀も積極的な情報開示で温暖化防止への貢献をアピールするとともに、企業や金融機関に一段の対応を促していきたい考えだ。
情報開示は、主要国の金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)の作業部会「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が提言した枠組みに基づいて行う。月内に取りまとめる「業務概況書」に盛り込む。
政府が2050年の温室効果ガス排出実質ゼロを掲げる中、日銀も環境問題を意識した取り組みを強化している。昨年9月には、気候変動対応の融資をしたり、環境債を購入したりした金融機関に対する低利での資金供給を決定。利用する金融機関にTCFD基準の情報開示を求めた。
また、保有外貨建て資産の運用として、アジア各国の中央銀行と協力して域内で発行される環境関連国債への投資も決めている。日銀はこうした取り組みをまとめて情報開示する。
TCFD提言に基づく情報開示をめぐっては、国際的に投資家の関心が高まっており、国内でも上場企業などを中心に導入の動きが拡大。東証は最上位「プライム市場」の上場企業に対し、TCFD基準の開示を要請している。
【時事通信社】 〔写真説明〕日本銀行本店(AFP時事)
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