- 2022/08/19 掲載
「投資からも収入」で心に余裕=金融教育講師に聞く―資産形成
若年層を中心に資産形成への関心が高まっている現状について、公認会計士で金融教育の講師も務める野瀬大樹氏に聞いた。
―資産形成に取り組む人が増えている。
投資教室も最近は現役世代、特に女性の受講生が増えていると感じる。生活スタイルの多様化や経済的自立への意識の高まり、少額投資非課税制度(NISA)の浸透が大きい。金利収入がほぼ期待できない一方、原則として元本が保証される預貯金のメリットが物価上昇で薄れてきたことも背景だろう。
―米国のように資産を増やして早期にリタイアする夢を描く人もいるようだ。
子育てなどに追われつつ、長時間労働で疲弊する人が多いせいかもしれない。しかし、安定した仕事を持った上で投資からも収入を得られれば、心に余裕が生まれる。資産所得を増やしながら、前向きに転職機会を探ってもいいのではないか。
―政府は年末にも「資産所得倍増プラン」をまとめる方針だ。
NISAの拡充は望ましい。ただ、岸田文雄首相は投資拡大を促すとしながら、これに逆行しかねない金融所得課税の見直しにも言及した。増税の有無を含め、全体像を明確にしなければ、国民の信頼は得づらいだろう。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える野瀬大樹さん=3日、東京都千代田区
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