ＩＭＦ専務理事、英政策の一貫性確保に期待　中銀の対応称賛

[ワシントン ４日 ロイター] - 国際通貨基金（ＩＭＦ）のゲオルギエワ専務理事は４日、トラス英政権の減税計画に端を発した金融市場の混乱にイングランド銀行（中央銀行）が「非常に適切かつ迅速に」対応したと称賛した。

また、英国は成熟した国家で、財政政策と金融政策の一貫性を確保するために行動する強い機関があると指摘した。中東のテレビ局アル・アラビーヤのインタビューで語った。

「イングランド銀行は非常に適切かつ迅速に行動した。財政計画の実施方法が変更されることになり、英予算責任局（ＯＢＲ）が独立した立場で貴重な提言をしている点が重要だ」と述べた。

英中銀は国債の緊急買い入れを実施し、通貨ポンドは過去最安値から持ち直した。クワーテング財務相は３日、最高税率引き下げ計画を撤回した。

ＩＭＦは先週、大型減税を柱とする英政府の財政計画について、対象を絞っておらず、国内の不平等拡大につながる可能性が高いと批判していた。

ゲオルギエワ氏は「対象を絞らない財政支援を提供することで財政政策が金融政策に逆行することはあってはならない」と強調。金融政策ではブレーキを踏んでいるのに財政政策でアクセルを踏めば、「非常に不快なドライブ」になるのは間違いないと語った。