• 2022/10/11 掲載

中国でもマクロヘッジファンドが健闘、中国株荒れ相場を切り抜け

ロイター

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[香港 11日 ロイター] - 今年のヘッジファンドは中国でも「マクロ型」ファンドがこれまでのところ中国株の荒れ相場をなんとか切り向け、市場をアウトパフォームしてきているようだ。

ゴールデン・ネスト・グレーター・チャイナ・ファンド(運用資産2億3000万ドル)は業界推測によると、9月のリターンがプラス約2.4%。1─9月もマイナス1.2%にとどまっている。MSCI中国指数は1─9月が約30%下落し、同期としては2008年以来のマイナス。上海総合指数も1─9月が16%下落で、9月だけでも5.5%下がった。

ゴールデンの創業者で最高投資責任者(CIO)のスタンレー・タオ氏によると、逆風をしのげた「勝因」は可能な限りのリスク回避と、インターネット株や不動産株、ヘルスケア株への弱気ポジション。2020年終わり頃以来、特にハイテク株のポジションを落としていたという。ハイテク部門に対する規制当局の出方や、米国に上昇する中国企業を巡る米中規制当局の論争を観察し、中国政府が同部門の「無秩序な資本拡張」に断固として対処する決意だと見て取ったためという。

タオ氏は「マクロリサーチの重要性を軽視するとファンダメンタルズ派投資家にとって大きな間違いにつながり得る」と指摘。マクロリサーチのおかげで、強気相場の終わり頃に市場に資金をつぎ込んだり、弱気相場が始まったばかりの時期に安値拾いと考えて買いを入れたりするのを防げると力説した。

ヘッジファンドの上海重陽投資管理(運用資産18億ドル)のワン・キン会長は中国の厳格なコロナ感染対策のロックダウン(都市封鎖)の可能性を予期した。「われわれは2月に警戒的になり、3月末の株式市場の大幅上昇を捉えてポジションをさらに減らした」。同ファンドは1─3月で中国株への資産配分を約6割まで落とし、ロックダウンによるその後の市場のろうばい売り局面をある程度かわせたという。

ウィズ・インテリジェンスのユーレカヘッジのデータによると、1─8月の中国株ロングショートファンドはリターンがマイナス13.5%だったが、マクロ型ファンドは1.1%のプラスを確保した。

今後の中国株の展開について、ワン・キン会長は向こう3カ月で市場のセンチメントが改善すると予想。今月の共産党大会後にコロナ関連の規制措置が緩和する可能性などを挙げた。

しかしタオ氏は来年3月まで警戒を解かないという。全国人民代表大会(全人代)と人民政治協商会議の「2大イベント」で中国の経済政策の方向性が打ち出されるのを見極める必要があるとの考えだ。

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