- 2022/10/12 掲載
英年金基金が資産投げ売り、中銀の緊急国債購入終了控え焦り
中銀の緊急買い入れは今月14日に終了する予定で、少なくとも3200億ポンド(3550億ドル)に上るマージンコール(追加担保の拠出要求)を満たす必要がある年金基金は中銀という最後の買い手を失うことになる。
年金基金は過去2週間、国債、インフレ連動債、社債を売却して資金を調達しようとしてきたが、関係筋によると売却の動きは足元で激化。さらに、年金基金に「ライアビリティー・ドリブン・インベストメント(LDI、債務主導投資)」という運用戦略を提供してきた金融機関は新規を含めたヘッジ取引に絡みさらに追加担保の拠出を要求しており、年金業界の苦境が増している。
年金基金に助言する4人のコンサルタントによると、現在要求されている追加担保は以前の約3倍の水準だという。
年金基金がどれだけの資産を売却する必要があるかについてさまざまな推計があるが、数千億ポンド規模とみられ、既にどれだけ調達したかは分かっていない。
中銀は11日、インフレ連動債も買い入れると発表した。
英年金基金協会(PLSA)は11日、緊急国債買い入れについて、今月末か「場合によってはそれ以降も」継続することを検討するよう中銀に求めた。
ベイリー中銀総裁は年金基金などのファンドに「残された時間は3日だ」と述べ、延長しない方針を明言した。
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